新型コロナウイルスによるいわゆる『コロナショック』によって日本だけでなく世界中の経済が落ち込み始めた今、各企業は倒産を防ぐために様々な取り組みをしているでしょうが、ここで出てくるのが人件費の削減。
コロナショックが来るまでは人手不足で仕事を回すのに大変でしたが、景気が悪くなった途端に始まったのが『派遣切り』。
やっぱり始まったか、と。
リーマンショック時にも派遣切りはあった。今回はその再来。
元派遣社員の自分としてはまた始まるだろうなと思った。
派遣社員にも種類があり、ここで言うのはあくまでも【登録型派遣】の話。
中には【常用型派遣】と呼ばれる専門的な知識や技術を必要とする派遣社員もいる。
そういった専門的な派遣社員は色々な企業で重要だったりするため派遣切りには合わないかもしれない。
自分が派遣社員を始めた当時の経緯
当時21歳で東京から地元へ戻ってきてから間もなくのこと。
仕事を探していた自分が何の仕事に向いているのか向いていないのか分からなくて、たまたま地元新聞に載っていた求人を見た。
目にしたのが登録型の派遣社員の求人募集。
給料がまぁまぁ良かったので、特に気にすることなく派遣会社に登録。
後日地元では有名な大手企業へ派遣されることに。
仕事内容は大変だったけど同じ現場で働いている同僚の人たちが派遣社員・正社員関係なく良い人たちが多くてすごく居心地が良かった。
もちろん分かってはいた。
派遣社員じゃ将来不安なこと。
それでも居心地の良さと自分への甘さから働き始めて3年半ぐらい経った時。
ついにそれは来た。
リーマンショックによる派遣切り
本格的にリーマンショックが始まったのが2008年11月。
動きはものすごく早かった。
11月になって間もなく、派遣先企業から言われた一言。
「今年一杯で派遣社員を全員契約解除にします。」
事実上の解雇、いわゆるクビ。
突然の事だったので、誰もが驚いたし誰もが問い詰めた。
派遣社員からしたら反感があるのは当然のことといえば当然。
何故なら、今年度一杯(2009年3月)までの契約期間だったにも関わらず契約解除されたこと。
そのことを問い詰めても派遣先企業は「契約解除」の一点張り。
しかし、多少なりともこちらの言い分が届いたのか1ヵ月分多めの給料を払うことを条件に契約解除を受け入れることに。
まぁ何を言ったって聞き入れて貰えないんだったらしょうがないし、何よりもどうしようもない。
法律上問題ではあることは確か。
でも、こんなことザラにある。
・・・しかし、これが現実。
派遣社員には3年ルールがある
知らない人のために説明すると、派遣社員には『3年ルール』というものがあり、同じ部署で3年間しか働けない決まりがあります。
前述でも言いましたが、自分は派遣社員として3年半ほど働いてきたんですが、実はこれは2015年9月に改正されたので当時の自分には適用されません。
派遣社員は『使い捨ての駒』なのか?
結論としては派遣先によるものが大きい。
リーマンショックの時だろうとコロナショックの時だろうと全国の派遣社員の人が100%切られたわけではない。
中には派遣切りに合わない人だっている。
ただ景気が悪くなればアルバイトでもパートでもなく派遣社員が真っ先に切られる可能性は十分に高い!
何故なら直接雇用ではないから。
もちろん景気悪化だけでなく、仕事が出来なければ切られることだってあるし問題を起こせば切られることだってある。
それに関しては正社員も派遣社員も変わりはないけど、【景気悪化】の部分だけで考えるならば派遣社員は直接雇用者と比べると不利。
ただ余談だけど、自分の知り合いで派遣社員として入社し、その後正社員として採用され大手企業の課長まで上り詰めた人だっている。
派遣社員として働くことは別に悪いことではない。
中には思いがけない運命が待ち受けてることだってあるかもしれない。
ただ一つ言えることは、
派遣切りに合うかもしれないことを念頭に置いた上で働くべき。
最後に
派遣社員は正社員と比べると気楽かもしれないけど、切られるときは簡単に切られる。
そのことは必ず頭の中に入れておいた方が良い。
個人的な事言うけど、そもそも派遣社員だろうが正社員だろうが同じ人間。
なのに雇用形態が違うだけで、こんなにも人権がないものなのかと痛感する。
常に危機管理は大事。